前の富良野ジャム園の記事から少しあいてしまいましたが、同じ日にジャム園の隣にある「やなせたかしの店 アンパンマンショップ ふらの店」へ行きました。
新宿四谷三丁目にあるやなせ先生のお店の、唯一の支店だそうです。
3歳〜4歳くらいまでのお子さんって、どうしてこれほどと思うくらいアンパンマンが大好きじゃないでしょうか。
うちの子供は5歳までアンパンマンが大好きでした。
登園カバンも、家で使う食器もお弁当箱も、洋服や靴と上から下までアンパンマンの時代が懐かしいです。
子供が初めて見に行った映画もアンパンマン。
アンパンマンが好きすぎて横浜のアンパンマンミュージアムにも行きました。
痛い予防接種も病院の先生にアンパンマンの絆創膏を貼ってもらえば一瞬で痛みが消える、そんなアンパンマン教に入信していたはずの子供。
小学校入学とともにつきものが取れたかのようにアンパンマンからは遠ざかりました。
アンパンマンが大好きな子供達のための楽園
赤ちゃんの頃はアンパンマンに嫉妬してしまうほどのアンパンマン好きだった子供。
そんな子供の笑顔が見たくて、当時よく足を運んでいたのが「やなせたかしの店 アンパンマンショップ ふらの店」です。
かれこれ約3年ぶりでしょうか。
お店の前に生えている木がぐんぐんと育っていて、お店の名前がすっかり見えなくなってしまっていました。
16年前のオープン時の写真では本当に小さな木だったというのに、子供と同じで成長の早さを感じます。
アンパンマンショップの前には水遊び場があり、この日も子供達が遊んでいました。
水遊びができるのは昔と変わっていませんが、昔より豪華になった気がします。
バイキンマンやドキンちゃん、しょくぱんまんやジャムおじさんの石像が道の脇にならんでいます。
やなせ先生のことばが掘られている石碑です。
いつもいつも深いなと思う言葉。
「なんのためにうまれて なんのために生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ!」
やなせたかし先生の言葉のひとつひとつは小さな子供というより、大きくなってしまった昔の子供に向けて語りかけてくるようです。
アンパンマングッズがいっぱいの店内
アンパンマンショップの中はどこをみてもアンパンマンだらけ!
子供のおもちゃはもちろんですが、洋服やグッズ、食べ物飲み物、食器等、ないものはないんじゃないかと思うくらいです。
上のポストカード、以前きた時に数枚購入して、額にいれて家に飾っていました。
なかなか素敵なんです。
賞味期限が5年のアンパンマンどこでもビスケットです。
昔は物欲の塊となっていた子供も、さすがに今は特に欲しいものはなくなったようでしたが、このビスケットが非常食になるということと賞味期限が自分が中学生になるまであるということで、こちらを記念に買いました。
とりあえず防災グッズの中に入れて、期限が来る前に必ず子供と一緒に食べようと思っています。
うちにこのぬいぐるみ、ありました。
なかなか普通のお店では売っていないキャラクターのぬいぐるみもあります。
以前にきた時、アンパンマンショップに来た記念になにか一つ買ってあげるといったら、子供がここで「かびるんるん」のぬいぐるみを見つけて選んでいたことを思い出しました。
2階はやなせたかしさんのギャラリー
アンパンマンショップの2階にはアンパンマンの原画等が数多く展示されているギャラリーになっています。
やなせたかし先生のお人柄を感じることができるような言葉の数々といっしょに、アニメのアンパンマン達とはひと味違う、やなせたかし先生のアンパンマン達を見ることができる、貴重な場所になっているのです。
階段を上がるとアンパンマンの絵本がたくさん見えます。
かなり古い本から新しい本まで、アンパンマンに関する本がここに集められているという感じ。
おなじみの絵本から普通の書店では見かけないような本まで、多数販売されています。
こんなやなせ先生の写真も。
かなり古そうですね。
こちらはアニメのセル画です。
あー、このシーン見たことあるかも!というものが多数。
まるで富良野の花畑にアンパンマンと仲間達がいるような絵が飾られています。
こちらはバイキンマンコーナーですかね。
かなり大きな絵だということがおわかりいただけるでしょうか。
額装されたアンパンマンの素敵な絵がたくさん飾られています。
これを子供のためのものだという人はいないのでは?
どれもとても素敵な絵です。
アンパンマンとバイキンマンが並んでいて記念撮影ポイントになっています。
アンパンマンとバイキンマンの間に立って子供と一緒に撮りましたが、後から後から皆さん同じように写真撮影をしていました。
説明はありませんでしたが、これはもしかしたら絵本の原画なのでしょうか。
一枚の絵それぞれにやなせ先生の言葉が書かれています。
こちらも心に染みるような言葉がたくさん。
私がこのギャラリーで一番好きな絵はこのアンパンマン。
あったかくて、やさしくて、とっても素敵なアンパンマンです。
子供が小さくて、育児が辛くて悲しくてどうしようもなかった時、アンパンマンに何度助けられたでしょう。
アンパンマンは育児中のお母さんにとってもヒーローです。
母親になって初めてアンパンマンの深さに気がついた
子供が産まれる前まで、アンパンマンといえば絵本とアニメのイメージしかありませんでした。
まるで水戸黄門の印籠のように、最後はいつもアンパンチでバイキンマンを退治するという印象です。
テレビのアニメは短編ですので、いつも時間通りにまとまっていますが、子供と初めてアンパンマンの映画をみて、いろいろと考えさせられることが多くあったことを思い出します。
そこで、ちょっとやなせ先生についてを調べてみたいと思い、当時読んだ本があります。
それがこのアンパンマンの遺書 (岩波現代文庫)です。
アンパンマンの遺書からみるやなせ先生
やなせ先生の文章って、とても読みやすいのです。
この本はやなせ先生の自伝なのですがとても読みやすく、ちょっと意外なやなせ先生像がみえてきたりと、気がついたら一気に読み切っていました。
私が見たの表紙がこちらでしたが、内容は多分一緒だと思います。
やなせ先生が自然体で書かれたこの自伝。
この本の中で一番印象に残った言葉があります。
ぼくは優れた知性の人間ではない。
何をやらせても中くらいで、むつかしいことは理解できない。
〜中略〜
しかし、正義のための戦いなんてどこにもないのだ。
正義は或る日突然逆転する。
正義は信じがたい。
アンパンマンの遺書より引用
これ以上説明する必要なないですね。
もし少しでも続きが気になる方、ぜひ書店でこの本を手に取ってみてください。
多分、この本を読んだ後に改めてアンパンマンを見ると、また違った感じを受けると思いますよ。
おわりに
やなせ先生がお亡くなりになってもうすぐ3年。
なにごともなかったようにアンパンマンは、今も小さな子供達に夢と希望を与えて続けています。
親になって初めてわかったアンパンマンという存在の尊さ。
子供が大きくなったときに、今の私と同じように感じる日がくるのかなと思うと感慨深いです。
アンパンマンショップの前に行ったふらのジャム園の記事はこちらからどうぞ。