今日はさぴこが先月購入した本の中で一番好きだった本をご紹介しようと思います。
さぴこの大好きな絵本作家さんであるヨシタケシンスケさんのエッセイ集『思わず考えちゃう』です。
考えすぎちゃうすべての人のための本。
さぴこもどちらかというとついつい考えすぎちゃうタイプの人間だったりします。
その瞬間はいろいろ考えちゃうのですが、他のことに意識がうつるとさっきまで何をいろいろ考えたんだっけ、となってしまうのですけれども。
メモに残すまでもないようなどうでもいい話ばかりついつい考えてしまうことが多く、今回のヨシタケシンスケさんのエッセイには妙に親近感を覚えてしまいました。
ヨシタケシンスケさんの文章からはご自身のことをネガティブに考えすぎちゃうタイプだと思っていらっしゃると感じることがありますけど、この本を読んでヨシタケシンスケさんは本当は超ポジティブな考え方をしている方なんじゃないかなと思います。
だからヨシタケシンスケさんの作品の読み手もその独特の雰囲気でなんとなくほっこりしてしまうのかなって。
現代社会を生きる大人のためのエッセイ
子供に絶大なる人気のあるヨシタケシンスケさんですが、この『思わず考えちゃう』はイラストはたくさんありますけど大人向けのエッセイですね。
一気に読もうと思えばあっという間に読み終わってしまう本なのですが、ヨシタケシンスケさんのひとつひとつの考えを自分ならどうかなと考えながら読み進めるとなかなか先に進めません。
ヨシタケシンスケさんご本人はこの本を、文房具コーナーの試し書きで自分の名前を書いちゃって慌てて消してある跡を見るときのような、やさしい、軽い気持ちで読んでほしいとおっしゃっていらっしゃいますけど、思わずクスッと笑っちゃうようなお話もあれば深く考えてしまうような内容まで、あのヨシタケシンスケさんの作品独特の世界観が満載の本なのです。
まるでヨシタケシンスケさんの頭のなかを覗き見しているような罪悪感のようなものもちょっぴり感じつつ、あのヨシタケシンスケさんの世界の基本になっているのはこれなのか!と思うことも。
人生は好きなことをやればいい!でもどうやって?の繰り返し
この本に書かれた数々の文章の中で、特に印象に残った話が2つあります。
ひとつめは
「人生って好きなことをやればいい、でもそれはどうやってやったらいいんだろうの繰り返しだ」
というもの。
ああ、そうだよなぁって。
人生は好きなことをやれば幸せになれるよね、じゃあどうやってその好きなことをしたらいいんだろう、というのはさぴこ自身もずっとずっと考えてきたことでもありました。
ずっと悩んできたその答え、
「よほど特別な人じゃない限り、本当に好きなことなんてない」
という究極の答えをヨシタケシンスケさんは教えてくれたのです。
たしかに特別な人じゃないさぴこ、本当に好きなことを探しても見つからないから好きなことをやれないだけなんだと目からウロコが落ちた気分でした。
そしてもうひとつのお話がこちら。
この世はすべてねむくなるまで
「世の中いろんなことはあるけど、結局ねむってしまえば1回終わる」という考えかた。
これってすごい!
そうなんですよ、どんなに悩んでいても眠ることさえできればそこで1度終わることができるんですよね。
寝て起きてまだ悩みは続いていたとしても、その悩みは前日の夜までの悩みとは微妙に形を変えていますから。
いろんなことを考えても1日の終わりには1度終わりにすることができると考えれば、永遠に続きそうな悩みごとも少し軽くなりそうな気がします。
こんなことを思わず考えちゃったこととして手帳に書き残すことができるヨシタケシンスケさん、すごい。
今回は2つの話をご紹介しましたが、この本の中にはただただくすっと笑えるエピソードや思わずうなづく子育ての話もたくさんありますよ。
おわりに
ヨシタケシンスケさんはこの本の「おわりに」の中で、自分が面白いと思ったものを何らかの形で記録にのこすことをおすすめしています。
自分が面白いって思ったことや楽しかったことを写真や文章で記録に残す、これってまさにブログですよね。
そしてスケッチ派、写真派などその記録方法によって記録できるおもしろさのタイプが違うというのも激しく同意。
ブログもイラストメインのブログ、写真メインのブログ、お役立ち情報のブログなどなどそれぞれでタイプが異なりますし、そうかんがえるとこのブログは「どうでもいい内容のブログ」部門になるのかなぁなんてぼーっと考えてしまいました。
ヨシタケシンスケさんファンのだけでなく、たくさんの大人の人に読んでいただきたい1冊ですよ。
これまでこのブログではヨシタケシンスケさんの本を3冊ご紹介しています。
どれもオススメの本ですので、こちらもぜひ!
それでは!!