来週は首都圏の中学受験が本番を迎えますね。
以前、首都圏に住む友人から中学受験の凄まじさを聞いてはいましたが、このマンガを見てその凄さを更に実感しました。
このマンガを初めて読んだ頃はまさか自分の子供が中高一貫校を受験することになるとは思っていなかったのですけれども。
二月の勝者
そのマンガとはこれ、二月の勝者です。
先日10巻を購入しました。
本来であれば昨年の夏にテレビドラマ化されていたはずなのですが、残念ながらコロナの影響で延期となってしまっています。
元々、中学受験というとなんだか怖い世界というイメージがありましたが、このマンガは衝撃を受けましたよ。
はるか昔1人の中受生を短期間教えたことがあるのですが、当時北海道最難関校を受験する秀才だったので1を聞いて10を理解するタイプの彼に私が教えてあげられることはほとんどありませんでした。
ちなみにうちの子は10を聞いてやっと1を理解するというタイプです…。
その子は元々の頭の良さに加えて努力も人一倍するタイプだったのでほぼ本人の力だけで合格しましたが、自宅を出て寮で勉強に集中したいという一念は小学6年生とは思えないくらい凄まじいものがありましたよ。
突然決まった中学受験
さて、我が家の中学受験の話に戻りますが、子供が正式に中学受験をしたいと決めたのは昨年の9月下旬でした。
北海道の私立中学入試は1月の上旬。
受験日までほぼ3ヶ月という状況で、子供は中学受験のための勉強を一切していませんでした。
今年はコロナの影響で学校見学や学校祭見学のほとんどが中止になっていたのですが、昨年子供といくつかの中高一貫校を見学に行ったときにその学校が気になっていたのだそうです。
私立中学は学校がとってもきれいなんですよね。
見学当時は給食がないし通うのに時間がかかるから受験しないといっていたのでそれ以降中学受験は我が家には縁のないことと思っていたのですが、子供がやっぱり受験しようかなと言い出したのはもうすぐ10月というころ。
実は9月末の時点でもまだ完全に決心がついておらず、仲の良い友達と同じ学校に行くということと憧れの校舎に通いたいという2つの気持ちでグラグラしていたのです。
その時に子供には
「公立の中学校はなにもしなくても行けるけれど、私立中学校はまず願書を出して試験を受けなければ行けないから、あとで後悔をすることになるくらいなら試験を受けてみる?」
と話をしたのです。
なので我が家の中学受験は子供が気になっていた1校のみ。
落ちたら元々行くはずの中学校に行けばいいし、受かったらその時にどうするか考えることができるということで我が家の中学受験が始まったのでした。
どこから手をつけたらいいか
受験まで3ヶ月。
首都圏に比べるとそれほど難易度は高くないとされる北海道の中学受験事情ですが、中学入試問題を見ても学校の定期カラーテストとは全く異なります。
本来なら小学6年生の範囲は終わっていないといけない状況でしたが、もともと受験の予定がなかった我が家は英語以外の先取り学習はほとんどしていませんでした。
中学受験の勉強といっても残り3ヶ月でもうどこから手をつけていいか…。
ただでも今年は休校があったりと小学校に通っていた期間も短いのですから。
まずは残りの小学6年生の範囲を終わらせてからと思ったのですが、それと平行して中学受験特有の問題で基礎的なものの穴をうめるために導入したのがこちらです。
四谷大塚の四科のまとめ
四谷大塚の四科のまとめです。
とりあえず四谷大塚のサイトから4教科全部購入しましたが、使ったのは算数と理科のみ。
社会はサラッと見ただけで国語に関しては全く使用していません。
算数は中学受験特有の問題が多いのですが、この1冊で基礎的なものはほぼカバーできるようになっていました。
しかも冊子が薄めなので子供のやる気もそがれにくいというメリットがあります。
国語と社会のテキストはそれなりに厚みがあって、その時点であまり手をだそうとはしなかったのかもしれません。
理科は本人が理科好きなのでひとりでもやっていました。
9月末までは四谷大塚さんの無料オンライン小学校で算数を学習していましたが、10月からはその時間を四科のまとめの学習時間に変えています。
学校の算数なら無料のこの講座で十分と思えるくらいのクオリティでありがたかったです。
中学受験でもこういう動画の講座があればとも思ったのですが試験まで3ヶ月しかないですし、こんな短期間でも受け入れてくれる塾にお願いしようかと考えたのは10月中旬でした。
この時点で難問に関しては勉強することを諦め、中学受験での基礎的な問題は確実に取ることだけを考えてその対策をしてくれる塾を探したのです。
11月から塾の中学受験講座へ
というわけで11月から塾の中学受験生の講座でお世話になることにしました。
子供の選んだ学校は毎年一定数の不合格者が出ており、塾の面談時に正直この時期からでは厳しいかもというお話も聞いていましたので、受験によって合否よりも基礎学力が底上げできればいいと思っているということでお願いすることに。
志望校が同じ子は早くから通っているということを考えると、たった2ヶ月でどこまでできるのかなと思ったりもしましたけど、せっかく受験することを決めたのだから子供が本気で勉強をするきっかけになればいいなと。
当初塾で勉強は嫌にならないかなと思っていたのですが、子供は予想外に塾が楽しかったようです。
学校より授業が面白いのだそう。
小さい頃からこの塾に通っている同じクラスの子は子供よりもコマ数を多く取っていたり、塾って今はこんなに低年齢化しているんだなと実感しました。
私のイメージする塾とは違って、今どきの塾は子供が楽しいと思えるようなことがたくさんあるみたいです。
こんなことならずっと通っている公文よりも途中で塾に通っていたほうがよかったのかも…。
私は昔の塾のイメージしかなかったので、小学生を対象にした塾の想像ができていなかったのです。
正月特訓は参加せず、習い事もそのまま
というわけで11月と12月は週3日塾に通い、冬休みは冬期講習は参加しましたが正月特訓には参加しませんでした。
12月中旬からは自宅で過去問をやりはじめましたが、前年度分だけは直前にしようと取っておき1月に入ってからすることに。
過去問は満点は目指さず7割を目指して前年度以外のものを数回解きました。
こうやって書き出すとやっぱり中学受験ってたくさん勉強するのねと思われそうですけど、実はうちの子供は本当に他の受験生に比べると全く勉強時間数が足りない状況でした。
受験生なのにテレビも普通に見ていましたし、ゲームもマンガもいつもよりは短い時間ではあるものの楽しみ続けていましたから。
しかも結局は本番と同じようなタイムテーブルで4科目続けて過去問を解くということを1度もしないままでしたよ。
絶対にこの中学校に行きたいという気持ちがないとなかなか動かないのかなと思っていましたが、12月中旬に塾の先生が子供に志望の中学校についての話をしてくれたところやる気がでてきたようで、ちょうど過去問をはじめたくらいのタイミングで本気で合格したいと思うようになったみたいです。
身近な親じゃなくて第三者からの言葉が重要になってくるタイミングなのかもしれません。
あと子供が他の受験生と違うのだろうなと思うところが習い事もすべて並行していたということ。
書写もピアノもお休みなしで塾の時間が増えていたので、時間の管理はちょっと面倒でしたね。
子供は本当にマイペースで親がなんといっても自分の時間で動く人なので、そばで見ていてイライラしたことが何度もありました。
試験終了後の挫折
受験日前日は眠れなかったりするのかなと思ったのですが、スッと早い時間に寝てくれたの朝はなかなか起きることができず。
受験日当日にしたほうがいいよとアドバイスされたことはほとんどできないまま受験校に向かいました。
声をかけた言葉といえば
「開始前に忘れずにトイレに行ってね」
くらい。
試験が終わってまず子供が私に言ったのは
「高校受験で頑張るから」
でした。
聞くと時間がなくてどうしてもできない問題があったのだそう。
過去問では時間配分が足りなかったことはなかったのですが、本番はやはり違うようでした。
そして
「もっと勉強しておけばよかった。なんでもっと勉強しておかなかったんだろう」
と言ったのです。
この言葉だけでも中学受験をしてよかったかなと思ったのですが、なんと本人の予想に反して合格していました。
英検の加点がなければ合格できなかったのでは
子供は英検3級を持っていたため、入試時に加点がありました。
この加点がなければおそらく不合格だったのではないかと思います。
私立中学の入試では今は英検3級でも加点がされるところが多いですが、今年春の中学英語の教科書改定内容を考えると今後数年で加点は英検準2級以上になるのかもしれません。
来年度の中学英語の検定教科書の内容を見ると公立中も大変そうです。
受験勉強はしていませんでしたが、英語を続けてきたのはよかったみたいです。
ただ英語学習はどんどん低年齢化していますから、今後英検が大きなアドバンテージにならない時代もいつかはやってくるのでしょうか…。
コロナ禍の受験
勉強もですが一番大変だったことといえばこのコロナ禍での受験だったということです。
受験にイレギュラーな変更が相次いだこともそうですが、なにより体調管理に人一倍気を使いました。
例年この時期の受験生はインフルエンザなどの予防に気を使うものですが、コロナの場合は本人の体調がよくても同居家族が濃厚接触者になってしまうと試験を受けることができなくなってしまいます。
追試などの救済策があったとしてもやはり予定していた試験当日に受けられないというのは大きなショックですから。
とりあえず親が濃厚接触者にはならないように人一倍気を使いましたよ。
しかも試験中はマスク着用に定期的な換気、保護者の学校内への入場不可とこれまでなかったことがたくさん。
来年以降の入試はどうなるのでしょうね。
おわりに
というわけで我が家の中学受験は気がついたら終了していました。
先日の鼻出しマスクのエントリーに合格のご報告を書いた際、はてブにお祝いコメントをいただきありがとうございます。
我が家の記録ということで後から振り返ったときに思い出せるようにと書きましたが、志望校合格に向かって頑張っていらっしゃる受験生やそのご家族の方には何一つ参考になるようなことがない内容で少々申し訳ないです。
今回合格が決まったのは中高一貫校で系列の大学もあるため、子供本人のこれからを考えるとこれでよかったのかなとは思っています。
ただおそらく合格点スレスレでの入学だと思うので入学後に勉強についていけるのかが少々不安ではありますが、これからはそろそろ本人に本気を出してもらうしかないなと。
今は入学金に制服代にとお金に羽が生えたように飛んでいくのと春からのお弁当作りを考えるとげんなりしていますが、子供が希望する学校に通えることをもっと親が喜んであげないとだめですね。
すっかり長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは!!