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アラフィフさぴこのなんでもない毎日の暮らしの雑記帳


ペットと共に暮らすため、知っておきたいお金の話

週刊東洋経済 2016年9/10号 [雑誌]

 

たまたま目に入った東洋経済ネットのニュース記事をみて、私の飼っていた犬達のことを思いだしたので、今日はペットとお金の話をしてみようかと思います。

 

そのニュース記事はこちらです。

 

toyokeizai.net

 

元野良猫の猫ちゃんが病気になり、半年でかかった金額が100万円だったという内容の記事で人によってはいろいろな考え方があるという内容です。

 

結婚1年目共働き夫婦の元に1匹の子犬がやってきた

 

もうすぐ20年も前になる話です。

 

結婚したばかりの私たち夫婦の元に生後2ヶ月のかわいい子犬がやってきました。

 

ブリーダーさんで希望していたような仔が産まれたと言う報告を聞いてから、ずっと一緒に暮らせる日を楽しみにしていたので、初めて会った時にはもうなんとも言われぬうれしさがこみ上げてきたのを今日のことのように思い出します。

 

子犬を迎えるために私の勤務先に近いところへ引っ越し、サークルやトイレ、犬用の食器やベットを用意してその日を心待ちにしていました。

 

もといた場所で使っていたという、においのついているタオルの上にちょこんと座っていた白い犬。

 

ぷるぷると震えながらも、ちょっと伏し目がちに私たちの方を見たときには、胸がドキドキしました。

 

キャリーバッグに入って家についてもなかなか出てこようとしないシャイな性格のシロ。

 

おそるおそる私に近寄ってきた日から16年間。

 

私たちはかけがえのない家族でした。

 

楽しかった子犬との日々

 

シロはとても賢い利口な犬で、しつけにあまり苦労した記憶がありません。

 

無駄吠えをすることもないし、子犬らしいやんちゃなところはありましたが、あまりいたずらをすることもなく、そのおかげでどこにでも連れて行くことができました。

 

当時は今ほどペットに関する施設がなく、ペットと泊まれる宿などが非常に珍しい時代でしたが、それでも口コミやネットで宿泊できる宿を探して一緒に旅行も楽しんだりと、一緒に暮らすことがとても嬉しかったのです。

 

じゃあシロのお友達を迎えようと、同じ犬種で黒い色のクロを迎えることにしました。

 

シロはもうすぐ1歳になると言う頃のことです。

 

 

 

元気で陽気でちょっとおバカな犬

 

クロはシロとは正反対に陽気でやんちゃでちょっとおバカなところが憎めない犬でした。

 

控えめな性格のシロはクロがきてからしばらくは食欲も元気もなくなってしまい、クロを迎えたことは失敗だったかと思ったことも。

 

でもクロはシロのことが大好きで、いつもシロの後ろをおいかけまわし、そしていつの頃からか2匹で1つのベットで丸まって寝るようになっていったのです。

 

身体に持病があったクロ

 

陽気でやんちゃなクロでしたが、1歳になる前にてんかんの発作を起こしました。

 

初めてその姿を見た時は死んでしまうのではないかと驚いたものですが、時間がすぎればちょっとボーッとしていてもまたもとのクロに戻ります。

 

でもてんかんの発作の頻度があがってきたため、定期的に通院し、お薬を飲まなければならなくなりました。

 

そしてそのお薬は一生続けなければならないものです。

 

シロは身体が丈夫でほとんど病気もしたことがなかっため、それまでは予防接種に行く場所くらいでしかなかった動物病院に定期的に通うことになったのです。

 

当時使われていたてんかんのお薬は肝臓に負担がかかるため、定期的な血液検査をして異常がないか確認しながら投薬されました。

 

動物病院は結構お金がかかります

 

動物病院は人間の病院とは違って100%自費診療です。

 

今はペット保険も出ていますが、それでもせいぜい半額負担で支給上限もあるはずですから、どちらにしろ高額な費用が発生します。

 

私がお世話になっていた病院は評判がよく、治療費も良心的で、なにより先生方が犬達のことを一番に考えてくれていたので、すべておまかせしていました。

 

当時は夫婦二人の収入があり、子供もいませんでしたから、犬達2匹の病院や予防接種代、毎月のトリミング代、プレミアム系のペットフード代、ペットシーツ代の他に、犬のおもちゃなどのいわゆるペットグッズにもかなり散財していたような気がします。

 

 

 

クロとのお別れ

 

ずっと薬を飲み続けていたクロ、長生きはできないかなと思っていたこともありますが、もう少しで15歳というところまで一緒にいてくれました。

 

その頃にはクロがきた頃にはいなかった家族がもうひとり増えていて、もうすぐ3歳になろうとしていた子供を合わせて5人家族になっていたのです。

 

別れの日は突然でしたが、症状が出て病院へ連れて行って2日後、みんなが家にそろっている時間に旅立ってくれたので、最期を全員で看取ることができました。

 

最後に病院に連れて行った時、先生は数値が悪すぎるので今日明日だと思うということ、これ以上クロを楽にしてやれる治療はなく、病院よりも家で一緒に過ごしてあげてほしいと、出来るだけ身体に負担のかからない形で水分を補給する点滴のみ。

 

そのまま家に帰ってきたので、日常の医療費はかかりましたが、それ以外の高額な医療費が発生することもなく、最期の時を迎えました。

 

シロとのお別れ

 

クロを看取った後、16年もの長い間一緒にいてくれたシロとのお別れもやってきました。

 

子宮蓄膿症で1度手術をしたものの、15歳になるまでは病気もなく年に一度の予防接種と健康診断くらいでしか動物病院に行くことがなかったシロ。

 

15歳の春を前に少しづつ体調を崩し、老化による腎臓病を発病しました。

 

そこから半年、病院との長くて辛いお付き合いが始まります。

 

病院にあまり縁のなかったシロは動物病院が大嫌いでした。

 

動物病院の玄関についただけで動悸が激しくなり、耳もしっぽも下げてしまうほどです。

 

最初は投薬や点滴でずいぶん回復したのですが、厳しい気候の変化に身体も耐えられなくなったのか、よくなったり悪くなったりを繰り返しながら、最期は毎日病院へ点滴に通いつつ家で誰にも看取られず亡くなりました。

 

看取ってやりたかったのですが、点滴から帰ってきて少しの間買い物にでてきた、ほんのわずかな時間に旅立ってしまったのです。

 

今はこうやってブログに書けるくらいになりましたが、当時はシロのためのもとのはいえ買い物に出てしまったことを何度も何度も後悔し、そして泣いてばかりいましたね。

 

今回はシロとクロの思い出ではなく、ペットと暮らす際にかかったお金の話ですので、本題に戻ります。

 

半年間にかかった治療費

 

シロの調子が悪くなった頃、ちょうど長く続けた会社を辞めて転職準備期間中でした。

 

失業保険をもらいながら転職活動をしながらの時期でしたので、比較的自由な時間があり、シロの通院に付き合うことが出来たことは本当にラッキーだったと思います。

 

送り迎えができたため、シロは入院ではなく通院での治療ができたので、入院するよりはずいぶん安い治療費だったと思うのですが、それでも合計で70万くらいかかりました。

 

半年で70万、です。

 

延命させたいとかそういった気持ちではなく、一番シロが辛くない方法を取ってほしいという先生との相談で治療を進めていました。

 

というのもシロは結局1日も寝たきりになることもなく、亡くなる直前まで普通に生活できていたので、その質を保つための治療費ということになります。

 

高齢のため心臓もかなり弱っていたため、点滴をかなりゆっくりすることで朝から夕方までは病院で点滴をするという治療を行っていたのですが、最初は週に1回、だんだんそれが週に2回、3回と増え、亡くなる2週間前はほぼ毎日の点滴を行っていました。

 

点滴だけの日は1回6000円くらいでしたでしょうか。

 

それ以外にも処置や検査がある日は1万円以上は軽くかかります。

 

それでも腎臓病特有の食欲不振が点滴から戻ると改善し、ご飯を食べてくれるようになるので、治療をやめることはできませんでした。

 

結局最期までのの1ヶ月間だけで30万円以上かかったと思います。

 

治療に関してはすべて家族で決めました。

 

獣医さんは希望に添った治療をしてくれ、金銭的な相談もしてくれたので心強かったです。

 

私はペット保険にには入っていませんでしたが、犬友達でペット保険に入っていた方も料金が適応外だったりで結局はかなりかかったと言っていました。

 

人間だって年を取れば医療費はかかりますから、犬だって同じです。

 

 

 

もしお金がなかったらどうしていただろう

 

病院以外にも夏の暑さを和らげるために犬のいる部屋にエアコンをつけたり、高価な治療食に変えたりといろいろな出費が発生しました。

 

当時長く勤めていた会社を辞めたため失業保険や退職金などである程度まとまったお金があったからこそ出来たことかもしれません。

 

結局シロは心臓の方が持たずに亡くなってしまいましたので、治療のおかげで亡くなる当日までは食欲がなく少し元気がないくらいのまま生活することができました。

 

経済的に治療を続けてやれなかったらどうなっていたのかなと思うことがあります。

 

私が専業主婦となっている今のうちの家庭では多分ひと月に30万円のお金を出すことは無理ですから、もし今シロが苦しんでいたらどうするかを非常に悩んだことでしょう。

 

犬と生活したいという子供

 

リビングに飾ってあるシロとクロの写真を見て、子供はいつも犬と生活したいといいます。

 

猫はダンナが猫アレルギーのため飼育することはできません。

 

なので犬を散歩させている人とすれ違うたびに、「かわいいなぁ、一緒に散歩に行きたいな」と言います。

 

でもこの子供はまだ小学校低学年。

 

これからの学費や生活費のことを考えるとどうしてもお金の問題がつきまといます。

 

本当は小さなうちに動物とのふれあいを増やしてあげたいところなのですが、やはり病気になったときのことをどうしても考えてしまうのです。

 

ペットとの生活は子育てと同じでお金がかかる

 

ペットにはお金がかかります。

 

それをきちんと面倒を見れる人しか、ペットとの生活をすることができません。

 

ペットは動物ですが、家族の一員です。

 

特に食べるものと予防接種や健康診断などは、ペットと長く一緒に暮らしていくのに必要不可欠なもの。

 

この先、何があっても最期の時まで面倒を見てあげられる人にしか、ペットを飼う資格はないと思います。

 

誤解があっては困りますが、お金をかければよいということではありません。

 

金銭的リスクがあることを理解した上での飼育であるべきということです。

 

また自分がその資格をもてるようになったら、また犬と暮らしたいなと思っているさぴこなのでした。

 

 

 

週刊東洋経済 2016年9/10号 [雑誌]

週刊東洋経済 2016年9/10号 [雑誌]

 

 

 

おわりに

 

シロとクロの話、名前は仮名にさせていただいています。

 

ペットとの生活のことはいつかブログにかけたらと思ってはいたのですが、なにぶんもうこの世にいない犬の話を書くのも、とためらっていました。

 

なので今回はペットを飼う際にかかるお金の話として2匹に登場してもらうことに。

 

もうすぐ2匹が旅立った日がやってきます。

 

2匹とも9月の下旬にいなくなってしまいました。

 

この季節がくると2匹を思い出してどうしても悲しくなります。

 

でもどんなに悲しくても犬を飼ったことを後悔しません。

 

シロとクロは私に貴重な時間をくれました。

 

楽しい思い出をたくさんくれた2匹に、本当にありがとういう気持ちだけです。

 

かけがえのない2匹との思い出という宝物。

 

この思い出はプライスレスです。

 

虹の橋―Rainbow Bridge

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