みんなたのしくすごせたら

アラフィフさぴこのなんでもない毎日の暮らしの雑記帳


なぜ学校教材は買えないの?どうして英語の教科書には音声教材が付属していないの?〜学校教材販売の闇

取り残される日本の教育 わが子のために親が知っておくべきこと (講談社+α新書)

 

今回のこの記事を書こうと思ったきっかけは1冊の小学生向け漢字ワークでした。

 

Yahoo!知恵袋などで「学校教材をなくしてしまったので購入したい」とか、「学校教材で使われていたシリーズのワークが欲しい」とか、そういったものを見かけます。

 

学校で使用される副教材って、そういえば一般の書店では販売されていません。

 

たまたま学校で使用していた教材で子供向けに購入したいものがあったので、どうにか入手ができないかどうか調べてみました。

 

 

 

小学校の副教材

 

小学3年生になると学習する漢字の数もぐんと増えます。

 

これまで1、2年生の頃は学校でかん字かんぺきくんというワークと併用した宿題が出されていました。

 

 

このワークは札幌市の国語の教科書として使用されている光村図書出版の関連会社である光村教育図書が作成しているものです。

 

教科書を作っている会社の教材を専門に作っている会社のワークですから、もちろん教科書完全準拠ですし教科書に基づいた使用例も多く、漢字の書き順なども非常にわかりやすく書かれています。

 

上下巻でそれぞれ400円ほどで、1、2年生の頃は学校教材費として支払ったものの中から購入されました。

 

お子様が小学生でない方はご存知ないかもしれませんが、義務教育では学校で使用する教科書のみ無料ですが、授業で使うワークやテスト、副読本等の副教材については全て有料です。

 

あさがおの栽培セットも制作物をまとめておくファイルも、学期末に行われるテストも授業で使われるプリントで先生の手作り以外ものは全て有料なんですよ。

 

でも学校の先生が多忙であるというニュースをよく見るようになかなかプリントを作成する時間はないようで、最近は市販のものを使うケースの方が多いような気がします。

 

ちなみに公立校で使う副教材の採択については教育委員会の承認が必要らしいです。

 

学校における補助教材の取り扱いなどについて:文部科学省

 

副教材は個人で購入することができない

 

これらの副教材は個人では購入することができません。

 

例えば前の学年で使ったワークのシリーズがとてもわかりやすくて良かったから購入したい、と思っても書店や出版社経由で入手することはできないのです。

 

全て学校を通さなければ購入することができなくなっています。

 

今回、授業では漢字についてのワークがないため、書き順等が去年と比べてわかりにくいと子供に言われたので、似たようなワークがないか探しに書店へ行きました。

 

教科書準拠の漢字ワークをいくつか見てみたのですが、やはり学校で使用されているワークとはかなりの違いがあります。

 

そこで昨年まで使用していたワークの3年生用がないのかを調べてみたのですが、こちらは6年生まで出版されているようです。

 

漢字かんぺきくん|児童用教材国語|小学校用教材|光村教育図書

 

そしてこのページにも以下のように記載されています。

 

※この教材は、学校にだけ販売をしている商品です。一般の方への販売はしておりません。(書店店頭にもございません)

※学校の先生方へ・・・ご採用を希望される場合は、御校出入りの弊社商品取扱店にお問い合わせください。

 

副教材は先生が選ぶものですから、わかりやすいものでないと選ばないということもあって出版社もかなり力を入れて作っているのではないかと思いました。

 

でもそのわかりやすいお手頃価格のワークは学校専売品で、個人では購入することができないのです。

 

 

 

本当に子供たちの学力向上させたいのか疑問

 

これらのワークにはテスト用紙が付いていて、そのテスト用紙が授業の中ではテストとして使われています。

 

そのテスト用紙を子供が入手してしまっては困る、ということもあるのかも知れません。

 

でもテスト用紙以外の部分に関しては、子供達が自主学習をしたい時などに利用できるメリットはたくさんあるはずです。

 

現に書店には教科書準拠の参考書なりワークなりがたくさん販売されているのですから、その選択肢の一つにしてもらうことがどうしてできないのか、疑問に思うのです。

 

子供が学習しやすい環境を作ることを目的とするのであれば、学校で利用されるような副教材を使った自主学習ができるという選択肢を与えてくれても良いのでは?

 

それをなぜ、学校側で選ばれたものしか購入できないのでしょう。

 

そしてそんな良い教材がどうして学校出入り業者でしか販売されていないのでしょうか。

 

なぜ選択の自由を学ぶ側に与えてくれないのか、疑問に思います。

 

英語教育、本気で考えている?

 

英語教育についてもずっと疑問に思っていることがあります。

 

それはなぜ英語の教科書に音声教材が付いていないかということです。

 

紙の教科書だけで英語を習得させようとしている時点で、本気だろうかと考えてしまいます。

 

さぴこが学生の頃は英語学習のための音声教材の価格が非常に高く、それを無償でというのは難しいことだったのだろうと予想はできますけど、今や書店で普通に販売されている英語教材で音声が聴けないものはほとんどないですよね。

 

小学3年生から英語を、なんていう以前の話だと思うのです。

 

英語を自習しようとしても、音声教材はなぜか別売。

 

しかもその価格がなかなかのお値段です。

 

こちらはさぴこの住む札幌の中学校で採択された英語の教科書、「サンシャイン」の音声CD。

 

1年サンシャイン教科書ガイドCD (<CD>)

1年サンシャイン教科書ガイドCD ()

 

 

 これ、2700円ですよ。

 

今時こういったテキストの音声CDが2700円とは・・・。

 

教科書には音声教材は付属していませんから、教科書の音声を聞くためにはこれを購入しなければなりません。

 

教科書の中にはリスニング問題もあるにもかかわらず、です。

 

本気で生徒のことを考えるなら、今なら無料でダウンロードできるようにすることだって簡単なことじゃないですか。

 

英語の教科はリスニングやスピーキングが非常に重要で、教科書という紙だけの教材ではどうしても不十分なことはどんな人でもわかるはず。

 

なのに、不十分なままの教科書を提供し、完全な形で使うにはお金を払えというのはどういうことなのでしょう。

 

今時幼児向け雑誌の付録にDVDがつくような世の中で、本気でやろうと思えば映像教材だって以前とは比べ物にならないほど低コストで作成できるはずなんです。

 

英語教育の時間を増やす前に、まだまだ改革できるところはたくさんあるはずなのに。

 

学校の教材販売に関する深くて暗い闇が根底にある気がしてなりません。

 

他の英語の教科書も音声データがないのかどうか調べて見たら、教育出版のものはサイトから無料でダウンロードができるようになっていました。

 

教科書本文の音声データ - 教育出版

 

小学校でも2020年になると5年から正式な教科となりますが、どの教科書でも音声データは無料でダウンロードできるようになっていて欲しいものです。

 

 

 

音声教材なしの英語教育?

 

見切り発車のように始まる小学校の英語教育。

 

ALT(外国語指導助手)を増やすことなどが必須と言われています、まずは音声教材が確実に子供達の手に届くことを考えるべきだと思うのです。

 

今小学校で使われている「Hi friends!」の音声データがダウンロードできないか探してみましたが、どこにも見つかりませんでした。

 

iPad用のアプリでは「Hi friends!」の出版社が配信している「英語絵ノート Hi friends!」があるようです。

 

*以前はアプリについてのリンクを張っていましたがダウンロードができなくなったため削除しました。

 

 

こちらのアプリ、無料と書いてありますが無料のままでは3ページほどしか見られず、すべてのページを見るにはそれぞれ840円のアプリ内課金が必要なので無料ではありません。

 

しかもiPadを持っていないと使えないので、なかなか敷居が高いかもしれませんね。

 

Hi,friends! 1&2 英語絵ノート コンプリートBOX: しゃべるペン付き ([バラエティ])

Hi,friends! 1&2 英語絵ノート コンプリートBOX: しゃべるペン付き ([バラエティ])

 

 

こちらですとiPadは必要ありませんが8100円となかなか高額です。

 

ただ自宅で学習するための音声データが欲しいと思っても、なかなか簡単に入手させてくれないという現実が見えてきます。

 

そもそも小学生の英語で教科書って必要なんでしょうか。

 

例えば英語の歌を1学年で1曲、1年生から歌えるようにしよう、というものでもいいじゃないですか。

 

ネイティブの発音で歌われた英語の歌を聴きながら、子供達が聞こえたままで歌うこと、そしてその歌を家や学校でも聞けるようにして、英語の曲が歌えたっていう自信を持たせるだけでもこれからの英語教育の始まりとしては大きいと思うのです。

 

言葉はまず耳から覚えるものであって、母国語だって書けるようになるまで話せるようになってからどのくらいかかるのかを考えれば誰だってわかることです。

 

外国人の先生がたまに教えてくれたからといって、話せるようになるとは到底思えません。

 

 もちろん理想では短い英語で書かれた絵本を読めるようになったらいいとか、いろいろあるとは思いますけど、実際今の学校の先生で英語もカバーしようというのは非常に難しい話です。

 

まずは音声付き英語絵本の読み聞かせくらいでいいのでは?

 

児童1人1人に英語の絵本とその絵本の音声CDを渡して、1年をかけて何度も音声を聞き、それを真似できるようになるだけでも大きいと思うのですけれど。

 

それを教科という形にしてしまってこれ以上やることばかりを増やしたって、子供にとっても先生にとってもいいことがあるとは思えません。

 

何より英語教材の音声を自由に繰り返し聞けるという必要最低限の環境を作れないようでは、何をやっても無意味でしょう。

 

おわりに

 

30年以上前の話ですが、さぴこが中学校で習った英語の先生のうち1人は英語の発音ができない人でした。

 

先生本人もそれを自覚していて、「オレは英語ができないから、会話もできないし。でも教科書に書いてあることやテスト用の勉強は教えられるから安心しろ」って最初に言っていたくらいです。

 

なので当時はカセットテープを使っての授業だったのですが、今思えば下手におかしな発音で授業を進められるより良かったのかも、と思ったりします。

 

でも音声教材がなかったら、授業にならなかったかもしれません。

 

そういえばこの中学英語の教科書の音声教材の価格って30年以上前から変わってないですね。

 

さぴこのときはカセットテープだったはずですけど・・・。

 

時代は変わっても子供を取り巻く環境は変わらない、なのに子供には大きな変化を求めているというのはどういうことなのか、疑問は尽きることがありません。

 

今日はちょっと真面目な話になってしまいました。

 

しかも力が入ってしまって長文に・・・。

 

たまにはこんな日があってもいいですかね。

 

あ、そういえば漢字のワークは結局市販のこちらを選びました。

 

漢字練習ノート 小学3年生 (下村式 となえて書く 漢字ドリル 新版)

漢字練習ノート 小学3年生 (下村式 となえて書く 漢字ドリル 新版)

  • 作者: 下村昇,まついのりこ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2011/03/14
  • メディア: ペーパーバック
  • 購入: 1人 クリック: 1回
  • この商品を含むブログを見る
 

 

こちらは540円とリーズナブルですが、書店で実際に色々と見た中では一番しっくりきました。

 

本当は教科書準拠のものが良かったのですけれどね・・・。

 

それでは!!