みんなたのしくすごせたら

アラフィフさぴこのなんでもない毎日の暮らしの雑記帳


祝NHKアニメ化!「ピアノの森」は出会えてよかったと心から思う名作でした

ピアノの森(1) (モーニングコミックス)

 

先日、寝る時間を削って完結済の漫画を最後まで読んでいて睡眠不足になってしまったたという記事を書きましたけれど、なんの本だったのかについては書いていませんでした。

 

blog.sapico.net

 

いつか時間のある時にちゃんと感想を残しておきたい、久しぶりにそう思える漫画に出会えたのであとでゆっくり書こうと思っていたらこんなに日にちが経ってしまっていて。

 

というわけで今日はさぴこが睡眠不足になった原因の漫画、「ピアノの森」についてご紹介しようと思います。

 

この作品はメディアの露出等の派手さはあまりないのですが、さぴこの読んだ数多くの漫画作品の中でも間違いなくベスト3に入る作品となりました。

 

ちょっと力の入った文章になってしまい、また、かなりネタバレを含んでおりますのでご注意くださいませ。

 

長くなりましたのでいつもはつけていない目次もつけておきます。

 

 

 ちなみにこの記事を書く前に3回、このピアノの森を1から読み返しました。

 

それぐらいさぴこ的にはお気に入りの漫画です。

 

ピアノの森とは?

 

今回ご紹介する『ピアノの森 -The perfect world of KAI-』は女性漫画家の一色まことさんによって1998年に連載が開始され、2008年には第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて大賞を受賞し、2015年に全26巻で完結しています。

 

連載期間はなんと18年。

 

1998年から2015年ですから、連載当初12歳くらいだった方が連載終了時には30歳ですよ。

 

その間に掲載誌が変わってしまったり、長期の休載があったりはしたそうですけれど、1巻から26巻までを一気に通して読むとそんなことがあったとは全く感じられません。

 

2007年にアニメ映画化されていますが、さぴこは残念ながらまだ未視聴なのです。

 

ピアノの森

ピアノの森

 

 

 近いうちに観ようと思って調べてみたのですが、声優として参加されている方々が豪華!

 

上戸彩さん、神木隆之介さん、宮迫博之さんやポケモンのサトシの声でおなじみの松本梨香さんも出演されています。

 

DVDのレンタルショップで探そうかと思っていましたが、少々古い作品なのでAmazonプライムビデオで観る予定です。

 

ピアノの森の登場人物

 

それでは、あらすじの前に主な登場人物をご紹介します。

 

一ノ瀬 海(いちのせ かい) 

「ピアノの森」 の主人公。通称はカイ。「森の端(もりのはた)」と呼ばれる違法な風俗店が軒を連ねる地域で生まれ育つ。3歳の頃に部屋の窓から落ちた際に森に捨てられていたピアノと出会う。カイは幼い頃からその森のピアノを弾いて育ったが、小学校5年生の時にその後のカイの運命を大きく変える2人に出会う。

 

雨宮 修平(あまみや しゅうへい)

小学校5年生の時にカイの通う小学校へ転校してきた。父は世界的に有名なピアニストである雨宮 洋一郎で、幼い頃からピアノの英才教育を受け続けている。カイの親友でありライバルでもある。

 

阿字野 壮介(あじの そうすけ)

かつて天才ピアニストとして多くのファンから愛されていたが、交通事故によって婚約者とピアニストとして重要な左手の繊細な動きを失ってしまう。その後小学校の音楽教師として赴任した先でカイに出会う。

 

一ノ瀬 怜子(いちのせ れいこ)

カイの母。森の端で生まれ育ち15歳の時にカイを産む。森の端で娼婦をしカイを育ててきた。

 

 

ほかにもたくさんの印象的な登場人物がいるのですが、とりあえず全巻を通して登場する人物のみをご紹介しました。

 

 

 

ピアノの森のあらすじ

 

ピアノの森のあらすじをまとめてみますが、ネタバレが大量に含まれておりますのでご注意ください。

 

小学生時代(1巻から7巻)

 家庭の都合で引っ越すことになった雨宮は、転校先の小学校で森に野ざらしになっていて普通の人が弾いても音の出ない「森のピアノ」を弾く少年カイと、小学校の音楽教師で以前天才的ピアニストだった阿字野と出会います。

 

雨宮は野ざらしになっていた「森のピアノ」を弾こうとしても音がでないのにカイは普通に弾くことができ、しかも音楽の授業で阿字野がアレンジして一度だけ弾いたという茶色の小瓶を弾きこなしていたという話を阿字野に話すと、阿字野はそれを確かめるために森へ行き、かつて自分の弾いていた「森のピアノ」でかつての自分が弾く音を再現しているカイの演奏を聞き、彼の類稀な才能を見出しました。

 

阿字野はカイにピアノを一緒にやらないかと誘うが、カイは「森のピアノ」以外を演奏したことはなく、また普通のピアノだと「森のピアノ」を弾くように演奏ができなかったためその話を断ります。

 

しかしカイは森のピアノではどうしても弾くことができなかったショパンの曲を弾くために、「全日本学生ピアノコンクールへの出場」という交換条件で阿字野から「全日本学生ピアノコンクールへの出場」という交換条件ピアノを習うことになりました。

 

全日本学生ピアノコンクールではカイは素晴らしい演奏で会場内の観客を感動させましたが予選通過はならず、雨宮とコンクールで知り合った誉子が本選に進むことになったのです。

 

そしてそのコンクールの日に「森のピアノ」が落雷で炎上し、カイは大切なピアノを失ってしまいます。

 

その後歩行者天国のイベントで透明なグランドピアノを弾く機会を得たカイは、ピアノで食べていけるようにしてほしいと阿字野に訴えました。

 

高校生時代(8巻から11巻)

 時は流れ、カイが高校生になったあとの話に変わりますが、小学生時代の始まり同様、雨宮が高校生になり留学先から日本へ戻ってくるところから高校生時代編のスタートです。

 

留学先でカイが扮するピエロの演奏のビデオを見てスランプに陥りピアノが弾けなくなってしまった雨宮は、スランプの元となったカイを探しますが消息不明でなかなか出会えません。

 

やっと出会えた場所はストリップショー等もあるようなクラブでしたが、カイはそこで女装をして「マリア」と名乗り、ダンサーの踊りに合わせてピアノを弾くアルバイトをしていました。

 

奨学金をもらいながら進学校に通い、ピアノとアルバイトにと忙しい日々を送るカイの家でカイの弾くピアノを聞き、雨宮はやっとスランプを脱し留学先へと戻っていきます。

 

そしてカイの恋愛話や全日本学生ピアノコンクールで知り合った誉子の腱鞘炎の話などを挟みつつ、「JAPAN ソリストコンクール」へ出場する話へ。

 

カイは「JAPAN ソリストコンクール」では入賞は逃したもののソリスト賞を受賞し、世界的な指揮者のジャン・ジャック・セローの指揮でM響との共演を果たすことができました。

 

そしてついに物語はクライマックスへ!

 

ショパンコンクール編(12巻から26巻)

そう、ショパンコンクールだけで14巻分ということで、26巻のうち半分以上がショパンコンクールについてのお話なのです。

 

同じショパンコンクールの話がこんなに長く続くなら物語もダレたりするのではと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ショパン音楽コンクール予備審査でのハラハラ、ショパン国際ピアノコンクール一次審査に登場するコンテスタントたちの演奏、二次審査での雨宮の覚醒、そして最終審査まで息をつくひまもないほど。

 

このショパンコンクール編のあらすじを書き出すと終わらなくなってしまいますので、気になる方はぜひ漫画でご確認くださいませ。

 

最後のエピローグ的エピソードは涙ものですよ。

 

 

 

ピアノの森の感想

 

自分の感想を書くという段階になって、この想いをどう表現したらよいか悩みました。

 

「内容についてとやかくいうより、この作品をたくさんの人に読んでほしい」

 

それが感想だったからです。

 

それでも感想がなにもないのも変なので、ちょっとまとめてみようと思います。

 

この「ピアノの森」は、1巻から26巻を通して読むと最終巻のエピローグへと向かって綿密に計画されていたのではないかというようなストーリーになっています。

 

物語自体は一度25巻で終わっているものの、26巻で完成形となる感じ。

 

この漫画、全編を通してストーリーがとても美しく、全て緻密に計算されているのではないかと思うほどです。

 

そして驚くべきことにこの漫画に登場する人物に嫌われるべき人間が一人も登場しません。

 

みんないい人達ばかり。

 

主人公カイの生まれ育った「森の端」という場所は一般的に忌み嫌われるような場所で、そこに集まる人たちも一般的な常識とはかけ離れたところに生きているのですが、それでもそこに住む人たちはどこか憎めない人たちして描かれています。

 

絶望の塊のような場所で生まれた少年が世界的に有名なピアニストになるという話という枠にとどまらず、ピアノを弾くライバルたちとの関係や恋人や仲間たち、母、そして師とも父とも言える人との人間模様がこの26冊の本のなかにはたくさん詰まっているのです。

 

「ピアノの森」はまさしく名作。

 

Amazonで1巻から3巻まで無料で読めたから、というきっかけで読み始めたこの漫画に、ここまで引き込まれることになろうとは自分でも思いもしませんでした。

 

ピアノの森(1) (モーニングコミックス)

ピアノの森(1) (モーニングコミックス)

 
ピアノの森(2) (モーニングコミックス)

ピアノの森(2) (モーニングコミックス)

 
ピアノの森(3) (モーニングコミックス)

ピアノの森(3) (モーニングコミックス)

 

 

今のところ3冊ともまだ無料で購入できるようです。

 

さぴこの場合10巻あたりまでは1冊づつ購入していたのですが、その後一気にまとめ買いしちゃいましたよ。

 

ちなみに3冊無料でしたのでKindle版の総額は12420円。

 

今月は他にも10冊以上発売されている本を一気に購入していたので総額約2万円ほどになってしまいました・・・。

 

でも買ってよかった!と思える漫画に出会えた喜びの方が大きかったです。

 

ピアノの森がNHKでテレビアニメ化!

 

そんなピアノの森ですが、2018年4月にNHK総合テレビでテレビアニメ化されます。

 

piano-anime.jp

 

おお、これは原作に忠実なストーリーになっているのかとても気になります。

 

そして一番楽しみなのは原作の中でカイ達が弾いているピアノがアニメではきちんと音となって聞こえてくるというところでしょう。

 

本からは音楽は聞こえてきませんからね。

 

これは本当に楽しみです。

 

ストーリーがショパン国際コンクールの最後まで続くのか、それとも少年時代のみの話になるのかが一番気になりますけど。

 

1期2期で分ける可能性もあるかな、とか、いろいろ想像しちゃいますね。

 

無料で3巻まで読んだけど本を買うまではなぁ、という方は春のアニメ開始を楽しみに待つという手もあるかもしれません。

 

「ピアノの森」のアニメが楽しみで仕方がないです!

 

 

おわりに

 

久々に4000字を超えてしまいました。

 

今日は子供が遊びにいったので、やっと書き上げることができましたよ。

 

購入してから10日ほどですけど、もう3回も読むくらい面白い!

 

とはいえ漫画は読む人の好みもありますので、「面白くない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

面白いと思ってまとめ買いしたのに、といわれてもさぴこは責任を取ることができませんので、Amazonで無料で読める間に3巻まで読んでご判断いただいたらよいかなと思います。

 

ただ、正直面白さが加速度を増すのはショパンコンクールからですけどね。

 

というわけで、今日は長い文章となりましたが最後までおつきあいいただきましてありがとうございました。

 

それでは!!

 

*追記*

ピアノの森のアニメが放送開始!

参加ピアニストがすばらしいアニメとなりました。

 

blog.sapico.net